顧問弁護士が経営者を詐欺から救う~ある経営者におきた話~
2023.11.01
1.はじめに
皆さん、こんにちは。弁護士のスガオです。
今日はある顧問先の社長が直面した詐欺的なケースについて、私がどのように対応したのかを含めて共有したいと思います。
「こんな詐欺がありますよ」という注意喚起も兼ねています。
2.事件の発端
ある夜(午後7時頃)、私の携帯に顧問先の社長(以下「経営者Aさん」)から緊急の電話がかかってきました。
経営者Aさんによると、たった今、経営者Aさんの携帯に着信があり応答したところ、男性が出たとのことでした。
その電話の主である男性は、「自分は、経営者Aさんがよく利用している出張マッサージ店(以下「Xマッサージ店」)の店員である」と言っていたとのことでした(経営者Aさんに電話をかけてきた男性のことを以下「店員を名乗る男B」)。
3.店員を名乗る男Bの話
そして、店員を名乗る男Bは、経営者Aさんに対して、以下のような話をしたとのことです。
- Xマッサージ店のセラピストのある女性が、経営者Aさんを担当した際に、経営者Aさんから性的な行為をされたと言っている。
- その女性は、今日の午後8時に警察に”不同意性交罪”で被害届を出すといっている。
- その女性は情緒不安定なところもあり、Xマッサージ店の店員であるBは、その女性に被害届を出すのを考え直すよう言ったが、止めることができなかった。
- このようなことがあったので、経営者Aに連絡をした。
4.私の対応と顛末
経営者Aさんは店員を名乗る男Bが言う話は、「全くに身に覚えがない」とのことでしたが、突然の電話に困惑していました。
そして、午後8時までに電話がまたありそうなので、経営者Aさんのほうでできる対応などについて、私に相談したいとのことでした。
私は、 仮に店員を名乗る男Bの話を本当であった場合に、今後、起こり得る警察の対応などを話しました。
また、経営者Aさんが「全くに身に覚えがない」とのことでしたので、いわゆる劇場型詐欺ではないかと思いました。
そして、経営者Aさんに対して、店員を名乗る男Bからかかってきた電話番号と、Xマッサージ店の電話番号が同じかどうか確認したところ、それらは全く違う番号でした。
そこで、私は以下のアドバイスを行いました。
「Xマッサージ店に電話してみて、店員を名乗る男Bがいっている話は事実がどうか確認してみてはどうでしょうか。」
「ややこしそうであれば、私が経営者Aさんの代理人となって対応します。」
私のアドバイスを受け経営者AさんがXマッサージ店に確認したところ、そのような事案は全くないとの回答がありました。
店員を名乗る男Bの話が全くのデタラメであることが判明したことから、経営者Aさんは一安心し、
店員を名乗る男Bからの電話を着信拒否するとともに、警察にも報告しました。
5.顧問契約のススメ
経営者の立場となれば色々な付き合いがあり、そのなかでこのような詐欺的トラブルに遭遇することは間々あることです。
今回の経営者Aさんがうけた詐欺的な電話も、落ち着いて考えればおかしな点がありますが、
突然の出来事に当事者として巻き込まれてしまうと、なかなか冷静にはなれないものです。
そのようなときに、第三者的な立場から法的に専門的なアドバイスができ、いざとなれば代理人となって矢面に立つことができる顧問弁護士がいることは大変心強いことです。
我々ウルトラ法律事務所では、顧問契約を通じて、業務上の法的なアドバイスのみならず、このような突発的なアクシデントにもしっかりと対応します。あなたのビジネスを全力でサポートします。
ご興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。